【実釣インプレ】なぜ今インターライン?ダイワ最高峰「エメラルダスEXボート 63MLS IL」がティップランの悩みを完全解決する理由

釣具レビュー

導入

この記事は、単なる新製品の紹介ではありません。ボートエギング、特にティップランを楽しむ多くのアングラーが直面する、永遠の課題ともいえる「ライントラブル」という深刻な問題に対し、私自身がたどり着いた一つの究極的な答えを提示するものです。自身の船を操船しつつ、釣りを成立させるティップランにおいて、穂先への糸絡みがいかに致命的か。一瞬の時合を逃し、有望なポイントを潰してしまうあの絶望感は、経験者なら誰しもが頷くはずです。その悪夢のようなループから抜け出すため、私が最後に選んだのが、ダイワのインターラインロッド「エメラルダスEXボート 63MLS IL」でした。なぜ今、最高峰モデルで「インターライン」なのか。その理由と、実釣で得られた驚きの結論を、余すことなくお伝えします。

※Youtubeは2025年1月に公開済みです.
DAIWA エメラルダス EX BOAT(63MLS IL) 開封・実釣レビュー
https://youtu.be/E3xL_qvyCAI

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1. 購入への道のり:私が「インターライン」という選択肢に賭けた理由

ハイエンドなタックルを手にすることは、単なる所有欲を満たす行為ではありません。それは、現場で直面する具体的な課題を解決し、釣果を最大化するための、極めて戦略的な「投資」です。私が今回、ダイワのフラッグシップモデルに手を伸ばしたのも、まさに解決したい切実な問題があったからに他なりません。

1.1. 繰り返される悪夢:アウトガイドロッドでの限界

これまでメインで愛用してきたのは、がまかつのハイエンドロッド「EGTR X Ultimate」。その性能に不満はありませんでしたが、構造的な特徴が私を悩ませ続けていました。このロッドは、穂先から約30cmの間に6個ものガイドが密集して配置され、さらにそのガイドがやや大きいのです。

この緻密なガイドセッティングは感度向上に寄与する一方、自分でボートを操船しながらのティップランでは、悪夢のような事態を引き起こしました。風や波の影響でラインが少しでも弛むと、即座に穂先に絡みつくのです。風と潮を読みながらティップに集中する。その状況下で穂先トラブルが起きると、釣りを中止して対処せねばならず、全てがリセットされてしまうのです。その頻度は、1回の釣行で4〜5回にも及びました。

「来た!」という時合の真っ只中に、しゃくることすらできず、一度釣りをやめて、絡みをほどく。その間に船はポイントから流され、イカの反応も消え失せる。これは単なる時間のロスではありません。最高のチャンスを自ら潰してしまう、致命的な機会損失です。さらに、万が一糸が絡んだ状態でイカがヒットすれば、繊細な穂先は一瞬で折れてしまうでしょう。そのハイエンドモデルなら保証を使っても修理代は¥25,000にもなり、精神的にも経済的にも大きなダメージとなります。この繰り返される悪夢を断ち切るには、構造そのものを見直す必要がありました。

1.2. なぜ「エメラルダスEXボート 63MLS IL」だったのか

アウトガイドロッドの構造的な限界を痛感した私が、ライントラブルを根絶する唯一の解決策として見出したのが「インターライン(中通し)」でした。そして、その選択肢の中から「エメラルダスEXボート 63MLS IL」を選んだのには、明確な理由があります。

  • 唯一無二の選択肢: 驚くべきことに、現在市場で新品として入手可能なティップラン専用のインターラインロッドは、このモデルしか存在しません。かつてはエントリーモデルも存在しましたが廃盤となり、今やこれが最後の砦なのです。
    【2025年12月追記:エメラルダスMX在庫復活,25エメラルダスAIRで新モデルが確認され、現在はEXの下位モデルに2種類販売されています】
  • 過去の成功体験: 私には、メバル釣りでインターラインロッドを使い、その性能に感銘を受けた経験があります。竿の中をラインが通ることで生まれる、どこにもストレスのかからない均質で美しい弧を描く曲がり。そして、根に潜ろうとする外道の大型ガラカブ(カサゴ)を、竿全体のしなやかな反発力で違和感なく浮かせるパワー。あの竿全体のしなりで魚を浮かせる独特の感覚が、大型アオリイカのジェット噴射をいなす際にも絶対に活きるはずだと、確信に近い予感がありました。
  • フラッグシップへの期待: 実はこれまで、ダイワのティップランロッドを所有したことがありませんでした。だからこそ、その真価を問うのであれば、ダイワが持つ技術の粋を集めた最高峰モデル「EX」で確かめたい。アングラーとしての純粋な探求心が、私をこのロッドへと導きました。(購入時には山本釣具センターのエギング担当・松本くんに検品してもらい、曲がりの素直な個体を選んでもらいました。感謝です。)
  • 希少性への懸念: ティップラン専用インターラインがこのモデルしかないという事実は、裏を返せば「次のモデルチェンジで廃盤になるかもしれない」という不安を掻き立てます。「試さずに後悔するくらいなら、今、この手で確かめなければならない」。その思いが、購入の最後のひと押しとなりました。
    ※2025年1月のお話です.この後25エメラルダスAIRでインターラインが確認されたため、なくなることはなさそうです(笑)

これらの課題認識と過去の経験、そして未来への期待が、この一本のロッドへと収斂していきました。いよいよ、そのベールを剥がす時が来ました。

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2. 開封とファーストインプレッション:最高峰モデルの風格

アングラーにとって、新しい武器を箱から取り出す瞬間は、何物にも代えがたい高揚感に満ちています。特にフラッグシップモデルとなれば、その細部にまで宿る作り手のこだわりや思想を確かめる、重要な儀式とも言えます。

2.1. スペックとデザインの評価

まずは、このロッドの基本的なプロフィールを確認しましょう。

  • モデル名: エメラルダスEXボート 63MLS IL
  • 全長: 1.91m (6.3フィート)
  • 継数: 2本
  • 仕舞寸法: 100cm
  • 標準自重: 80g
  • 対応エギサイズ: 18g~70g
  • 適合ライン (PE): 0.4号~0.8号
  • メーカー希望本体価格: ¥68,000 (税抜)
  • 実売価格例: 約¥56,000(山本釣具センター初売りにて購入)

6.3フィートという長さは、私が操船する小型ボートにおいて波の影響を受けにくく、安定したティップの動きを維持できる絶妙な設定です。自重80gという軽さも、長時間の釣行での集中力維持に大きく貢献してくれるでしょう。

2.2. 操作性を左右する「グリップ」の比較分析

私が特に注目したのは、グリップ周りの設計です。ハイエンドロッドの中には、感度を追求するあまり、実践的な快適性が犠牲になっているケースも少なくありません。

例えば、私が所有するシマノの最高峰モデル「セフィアリミテッド」は、素晴らしい感度を誇る一方で、エンドグリップが比較的長めに設計されています。これが特に冬場、厚手の防寒着を着用していると、しゃくるたびに袖口と干渉し、「コン、コン」という不快な振動とストレスを生む原因となっていました。

その点、「エメラルダスEXボート 63MLS IL」のグリップは長すぎず、短すぎない絶妙な長さ。これなら、どんなウェアを着ていても干渉を気にすることなく、釣りの動作に完全に集中できると確信しました。これこそが、一日中しゃくり続ける釣りにおいて、疲労度と集中力を左右する決定的な差なのです。

外観とスペックから伝わるのは、まさに質実剛健という言葉。次はいよいよリールを装着し、タックルシステムとしての完成形を見ていきます。

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3. 実釣準備:タックルバランスと独自構造への対応

優れたロッドも、リールやラインとの組み合わせ、つまりタックルシステムとしてバランスが取れていなければ、その真価を100%発揮することはできません。このセクションでは、実釣に向けた準備と、インターラインならではのセットアップについて解説します。

3.1. リールセッティングとバランスの検証

今回、このロッドに組み合わせるリールとして選んだのは、シマノの「ステラ C2000SHG」です。ダイワのロッドにシマノのリール? と思われるかもしれませんが、これには見た目の美学も含まれています。ダイワの「イグジスト」が持つシルバー基調のカラーリングよりも、ステラの持つ深みのあるガンメタリックな色調が、エメラルダスEXのカラーリングと見事に調和すると感じたからです。

実際にリールを装着してみると、そのバランスはまさに「ちょうどいい感じ」。持ち重りもなく、手元に重心が心地よく収まる感覚は、長時間の操作でも疲れにくいことを予感させます。機能性はもちろんですが、自分が最高に「気分が上がる」タックルで挑むこと。これもまた、釣果を左右する重要な要素だと私は考えています。

3.2. インターラインロッド特有の「糸通し」

インターラインロッドを初めて使う方が戸惑うのが、ラインのセッティングでしょう。このロッドには、ガイドの代わりに内部にラインを通すための「中通しワイヤー」が付属しています。

手順は以下の通りです。

  1. 付属ワイヤーの先端にあるループ(チワワ)に、リールから出したPEラインを通します。
  2. ワイヤーをロッドのグリップエンド側から挿入します。
  3. ワイヤーを内部で進めていくと、穂先の先端から出てきます。
  4. 穂先から出てきたワイヤーを引っ張り、PEラインをロッド内部に通します。

ティップランでは潮流に乗せる時間を稼ぐため、2ヒロ半(約4m)ほどのロングリーダーを使うことも珍しくありません。この長さでも問題なく通せることは、実用性を測る上で非常に重要な確認項目でした。今回、私はその約2ヒロ半という長めのリーダーを結んでいましたが、全く問題なくスムーズにラインを通すことができました。

すべての準備が整いました。理論上、最強のトラブルレス・ティップランタックルが、実釣の現場でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。期待に胸を膨らませ、フィールドへと向かいました。

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4. 実釣インプレッション:インターラインは「高感度」だった

どんなに優れたスペックや理論も、実釣での結果が伴わなければ意味がありません。特にインターラインロッドには「感度が悪いのではないか」という先入観が根強く存在します。いよいよ、このロッドの真価が問われる瞬間です。

4.1. 衝撃の感度:「めっちゃ分かりました」

結論から先に言いましょう。このロッドの感度は、私の想像を遥かに超えるものでした。

ティップが微かに、しかし確信を持って戻った瞬間、身体が勝手に反応していました。実釣時の音声には、私の興奮した声が生々しく記録されています。「来た、来た、来たぜ!」と。そして、フッキングが決まった瞬間、思わず船上で叫んでいました。

「来ました!エメラルダス EX ボートインターラインナイスゲットです。めっちゃ分かりました!」

「感度 高い!」

これは、私の偽らざる本音です。ラインがブランクス内部で接触することで情報が減衰するのでは、という懸念は完全に杞憂に終わりました。むしろ、ラインが常にブランクスに触れていることで、これまでティップの動きだけでは捉えきれなかった潮流の重みの変化や、イカがエギに触れた瞬間の「コツ」というより「ヌッ」と入るような微かな違和感までもが、明確に手元に伝わってきました。インターラインロッドに対する長年の先入観が、音を立てて崩れ去った瞬間でした。

4.2. ダイワテクノロジーが実現する性能

この驚愕の感度と使用感は、決して偶然の産物ではありません。ダイワが誇る最先端テクノロジーが、その性能を論理的に裏付けています。

  • HYPER_DRY (ハイパードライ加工): ロッド内部に施された超撥水ドライ加工が、ラインとブランク内壁の接触抵抗を極限まで低減。ヘビーなエギをスムーズにフォールさせる快適なライン放出性能と、ラインを通じて伝わる微細な振動のロスを防ぐ卓越した感度を両立しています。
  • SVF NANOPLUS (SVFナノプラス): レジン(樹脂)の量を極限まで減らし、カーボン繊維の密度を高めた超高感度ブランクス。これが、わずかなアタリも明確に手元へと響かせる心臓部となっています。
  • X45 フルシールド: ブランクのネジレを徹底的に排除する強化構造。これにより、シャクリのパワーがブレやロスなく即座にエギに伝達されます。アングラーの意図通りにエギを操る、まさに「ダイレクトな操作感」の源です。

これらの技術が融合することで、「感度が悪い」というインターラインの弱点を克服するどころか、新たな次元の「高感度」を実現しているのです。

4.3. トラブルレスがもたらす究極の集中力

そして、このロッドがもたらす最大の恩恵。それは、釣りの最中、あれほど悩まされていた穂先への糸絡みが、ただの一度も発生しなかったという事実です。

これにより、アングラーはラインの心配から完全に解放されます。穂先を監視するのではなく、海中のエギの動きを「感じる」レベルにまで意識を深めることができたのです。これは単なる快適さを超え、釣りの解像度そのものを上げる体験でした。

「楽しい。これやっぱ やっぱり こいつは いいぞ 。」 「最高。」

ストレスから解放された釣りが、いかに楽しく、満ち足りた時間であるか。実釣時の私の言葉が、そのすべてを物語っています。

実釣を通してインターラインロッドの真価を確信した今、改めてそのメリットを冷静に整理し、このロッドが持つ本当の価値を結論づけます。

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5. 結論:エメラルダスEXボート 63MLS ILは「買い」か?

これまでの分析と実釣インプレッションを総括し、この「エメラルダスEXボート 63MLS IL」がどのようなアングラーにとって最高の選択肢となるのかを定義します。

このロッドが持つ最大の価値は、ティップランにおける最大のストレス要因である**「穂先への糸絡み」を物理的に、そして完全に取り除く**という、他のどんなアウトガイドロッドにも真似のできない唯一無二の性能にあります。

さらに、ダイワの最新テクノロジーは、かつてのインターラインロッドが抱えていた「感度が悪い」「ラインの放出性能が悪い」といった弱点を完全に払拭しました。むしろ、ブランクス全体でアタリを感じ取るかのような**「高感度」と、パワーロスの一切ないダイレクトな操作性**を両立させた、現代ボートエギングにおける一つの理想形と言えるでしょう。

このロッドを強く推奨したいのは、次のようなアングラーです。

  • 自身のボートを操船しながら釣りをするアングラー
  • ライントラブルによる時間のロスや、時合を逃すストレスから完全に解放されたいすべてのアングラー
  • タックルの心配を一切せず、最高の集中力でイカと向き合いたいと考える、向上心のあるアングラー

「エメラルダスEXボート 63MLS IL」は、単なる高価な釣竿ではありません。それは、ライントラブルという無駄な時間とストレスを排除し、釣りに集中できる最高の環境を手に入れるための「投資」です。もしあなたが、ティップランの悩みを本気で解決し、釣りの質そのものを一段階上へと引き上げたいと願うなら、このロッドは間違いなく、その期待に応えてくれる最高の相棒となるでしょう。

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